トラック業界は3K産業のイメージが強く、労働力の確保については、他産業に比べて深刻なものになっています。
そこで当協会は、労働時間の短縮、職場環境の改善、福利厚生の充実、従業員募集・採用の改善などを目的として第1種中小企業人材確保推進事業(雇用・能力開発機構助成)に平成10年から段階的に取り組んでいます。
そのPR事業の一環として、『児童絵画コンクール』をはじめて企画し、感性豊かな子供達に未来のトラック像を描いてもらいました。
応募校数 | 86校 |
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応募総数 | 348点 |
講評 | 造形教育研究会 事務局 佐藤 誠 様 |
大分市立金池小学校 1年 吉村 亜純
題名 『ちじょうもいけちゃう クジラトラック』
低学年の部
国東市立安岐小学校 1年 尾上 暁斗
題名 『じんべいざめといっしょに』
中学年の部
大分市立田尻小学校 3年 甲斐 杏奈
題名 『ロボットで楽ちん みらいのトラック』
高学年の部
別府市立山の手小学校 6年 田長丸 さくら
題名 『笑顔を運ぶ 折りづるトラック』
氏名 | 学校名 | 学年 | 題名 |
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吉村 亜純 | 大分市立金池小学校 | 1 | ちじょうもいけちゃう クジラトラック |
氏名 | 学校名 | 学年 | 題名 | |
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低学年の部 | 尾上 暁斗 | 国東市立安岐小学校 | 1 | じんべいざめといっしょに |
中学年の部 | 甲斐 杏奈 | 大分市立田尻小学校 | 3 | ロボットで楽ちん みらいのトラック |
高学年の部 | 田長丸 さくら | 別府市立山の手小学校 | 6 | 笑顔を運ぶ 折りづるトラック |
氏名 | 学校名 | 学年 | 題名 | |
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低学年の部 | 木薮 湊斗 | 大分市立稙田小学校 | 2 | どこにでも自然を運びます! ヘラクレストラック |
吉武 晴香 | 大分市立春日町小学校 | 2 | 海の上をはしるトラック | |
中学年の部 | 園田 理桜 | 大分市立鶴崎小学校 | 3 | ぬいぐるみとおはなを運んでいるトラック |
吉良 友那 | 国東市立安岐小学校 | 3 | 心にカラフルとどけます。 | |
高学年の部 | 小川 桃愛 | 国東市立安岐小学校 | 5 | 災害救助トラック |
松本 海優 | 国東市立旭日小学校 | 6 | トラックで行こう! 海へ宇宙へ |
氏名 | 学校名 | 学年 | 題名 | |
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低学年の部 | 林 奏樹 | 国東市立安岐小学校 | 1 | ゆめのさかなトラック |
加世田 いづみ | 別府市立南立石小学校 | 1 | ドクタートラック!みんなの命を守るよ! | |
上野 由妃帆 | 大分市立春日町小学校 | 2 | にこにこトラック | |
中学年の部 | 加藤 大司 | 学校法人別府大学明星小学校 | 3 | ゆめのこども公園トラック |
北川 真吏 | 大分市立碩田学園 | 4 | みんなが笑顔 ジューストラック | |
酒井 咲羽 | 国東市立安岐小学校 | 4 | バスケットラック!! | |
高学年の部 | 東 定臣 | 臼杵市立市浜小学校 | 5 | タブレットトラック |
山中 俐人 | 大分市立西の台小学校 | 6 | 地球を守る! 光合成トラック | |
吉良 蒼祐 | 国東市立安岐小学校 | 6 | 空想世界へ行く! ドラゴントラック |
造形教育研究会 事務局
佐藤 誠
今年も子どもたちの夢にあふれたトラックの作品が集まりました。豊かな発想と思いに工夫を凝らし、美しく表現しようとする子どもたちの真剣なまなざしが思い浮かぶ、素敵な力作がたくさん集まりました。
〇低学年の部
「ジンベイザメ」の姿をした海の中を走るトラックです。乗務員はどうやら子どものようです。悠々とゆったり進むトラックの積み荷は多くの人に幸せを届けます。色とりどりの魚たちがトラックの運行を応援しています。海水の流れを表現するための線描の美しさ、車体の反対側に見える車輪やヒレを立体的に描いた描写力、クレヨンかパスの等の油性の画材を効果的に使った技法、低学年の子どもたちが授業で体験した技法と作者の物の見方の確かさに、これからの可能性を感じます。ぜひ、思い描くこと、そして実際に描くことを続けてほしいと思います。
〇中学年の部
自在に動くロボットの手が配送先にたくさんの荷物を届けています。工場や、マンション、学校、個人の家等、届け先がたくさん描かれ、荷物を受け取る人々の笑顔が、このトラックを待ち望んでいたことを分かりやすく表現しています。もしかすると、この「みらいトラック」は、近隣の届け先に一気に配送することができるのかもしれません。荷台の虹色のグラデーションには驚きました。わずかなぼかしを効果的に表現すること、トラックの名前のロゴをクッキリと描くことには、作者の経験とそれを可能にする時間が必要です。努力の跡が随所に見て取れる作品です。
〇高学年の部
日本古来の「折り鶴」の形をしています。スピードは速そうに見えませんが、空中では直線的に配送場所に向かうことができます。慌てなくてもいいのです。浮かび上がる笑顔の人々と花々は、届けるものと届けられた人、届けた人の喜びを表現しているようです。その思いが現実と重なり、実態としてあるようにトラックの羽根が透けて見えています。色鉛筆と水彩を効果的に使い分け、立体感を描写することに高学年らしさを感じます。
〇最優秀賞
なんと穏やかで、ほのぼのとしているのでしょう。運転する乗務員は運転に集中しまっすぐ前を見ています。仕事に向かう乗務員の誠実な姿勢があるからこそ、この穏やかな今があるのです。積み荷は音楽やダンス、ファッションなどの芸術なのではないでしょうか。戦争等悲しい現実が報道される今だからこそ、穏やかな喜びと、芸術の大切さ、つまり「表現することが人々の未来を形作る可能性であること」を伝える大切さを感じます。あくまで穏やかに、ほのぼのと漂うように表現されたこの作品には、未来を子どもたちに託す大人への問いかけを感じます。この作品に答えられる大人でいたいと思いました。
トラックという社会に不可欠で身近なテーマであるからこそ、子どもたちは発想を広げ、夢を思い描くことができるのかもしれません。これからも、たくさんの子どもたちの夢を乗せてトラックは走ります。